安定ヨウ素剤について よくあるご質問

安定ヨウ素剤とはどのようなものですか?

安定ヨウ素剤は放射性でないヨウ素をヨウ化カリウムなどの形で内服用に製剤化したものです。
現在、放射性ヨウ素からの甲状腺の内部被ばくを予防・低減するための医薬品として国内で承認され、市販されている安定ヨウ素剤には丸剤と粉末剤とゼリー状剤があります。
丸剤は3歳以上の方、ゼリー状剤は3歳未満の方が服用するものです。

放射性ヨウ素とはどのようなものですか?

ヨウ素には放射線を出すヨウ素と放射線を出さないヨウ素とがあります。放射性ヨウ素は甲状腺に多く取り込まれて、それが出す放射線の影響により数年~数十年後に甲状腺がんを発生させる可能性があります。

安定ヨウ素剤はどのように働くのですか?

甲状腺は安定ヨウ素も放射性ヨウ素も同じように取り込みます。安定ヨウ素剤を服用すると、その後(約24時間) 、体内に入った放射性ヨウ素の甲状腺への取り込みを抑制します。

安定ヨウ素剤の替わりになるものはありますか?

例えば昆布やわかめなどの海藻などにはヨウ素が含まれています。しかし、含まれているヨウ素の量が一定ではなくばらつきがありますので、安定ヨウ素剤の代替としては不適当です。

安定ヨウ素剤の効果が及ばない範囲はありますか?

安定ヨウ素剤は放射性ヨウ素が体内に取り込まれること自体を防ぐことはできません。
安定ヨウ素剤は、放射性ヨウ素による甲状腺への被ばくを低減する効果がありますが、すべての放射性物質による内部被ばくを予防する万能薬ではありません。
また、安定ヨウ素剤は放射性ヨウ素により甲状腺に生じた障害を元へ戻すことはできません。

安定ヨウ素剤を効果的に利用するにはどうしたらよいですか?

放射性ヨウ素を体内に取り込みそうな時、事前に安定ヨウ素剤を服用すると最大の防護効果があります。
放射性ヨウ素を体内に取り込んだ後では、数時間以内のできるだけ早い時期に服用すれば、効果はありますが限定的です。
なお、放射性ヨウ素を体内に取り込んだ後24時間以上経過してから服用した場合には、甲状腺の被ばく防護効果は期待できません。
また、放射性ヨウ素が環境中に存在しない場合には安定ヨウ素剤を服用しても全く防護効果はありません。
このため、国や県・市村の服用指示にしたがって服用するようにしてください。

誰が安定ヨウ素剤を服用するのですか?

服用の必要性は国が指示しますが、服用の最終的な判断は個人です。Q8に記載する服用してはいけない方を除いて、すべての方々が国や県・市村からの服用指示があった場合に服用していただくことが基本です。
特に、放射性ヨウ素による甲状腺被ばく対して、胎児、子供たちは成人よりも発がん影響への感受性が高いことが知られており、子供たちは優先的に放射性ヨウ素による甲状腺への被ばくを低減するべきです。
また、妊娠している方についても、原則として安定ヨウ素剤の服用は可能です。ただし、服用は規定量を守ってください。
以上を参考にして、服用量(Q11)を守って服用してください。

どのような人が服用できないのですか?

安定ヨウ素剤を服用してはいけない方、または、慎重に服用する必要のある方は以下のとおりです。

服用してはいけない方

  • 安定ヨウ素剤の成分、または、ヨウ素に対し、過敏症の既往歴のある方(ポピドンヨード液(うがい薬に含まれます)及びルゴール液使用後並びにヨウ化カリウム丸服用後にじんましんや呼吸困難、血圧低下などのアレルギー反応を経験した方)

慎重に服用する必要のある方

  • ヨード造影剤過敏症と言われたことのある方
  • 低補体血症性じんましん様血管炎と言われたことのある方
  • ジューリング疱疹状皮膚炎と言われたことのある方
  • 甲状腺機能亢進症と言われたことのある方
  • 甲状腺機能低下症と言われたことのある方
  • 肺結核の患者と言われたことのある方
  • 腎機能障害と言われたことのある方
  • 先天性筋強直症と言われたことのある方
  • 高カリウム血症と言われたことのある方

また、下記の薬を服用している場合には安定ヨウ素剤と相互作用を起こす可能性があります。

  • リチウム製剤(双極性障害《躁うつ病》治療)
  • 抗甲状腺薬(甲状腺機能低下症治療)
  • カリウム含有製剤(カリウム補給)
  • 高カリウム血症になりえる高血圧治療薬(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤、カリウム貯留性利尿剤、降圧剤(配合剤)、ACE阻害剤(高血圧治療)など、多くの高血圧治療薬が含まれます)
安定ヨウ素剤の服用時にはどんな点に注意をする必要がありますか?

  • 安定ヨウ素剤の服用は国または県・市村が指示を出します。服用のタイミングは安定ヨウ素剤を効果的に利用するためには大変重要ですので、その指示に従って服用してください。
  • 定められた規定量の安定ヨウ素剤を服用してください。
    →規定量以上に服用することは避けてください。
  • 事前配布地域の方で避難時に安定ヨウ素剤が見つからない場合には、入手に時間をかけるのでなく、避難を優先してください。避難の際に市村又は県の職員から追加配布を受けて服用するようにしてください。
  • 妊娠している方、または、その可能性のある女性は、原則として複数回の服用を避けてください。〔胎盤関門を通過して、胎児の甲状腺腫及び甲状腺機能異常を起こすことがあります。〕
  • 小児が服用した場合には、皮疹や甲状腺機能抑制を起こすことがあります。
  • 妊娠している方、授乳中の方が安定ヨウ素剤を服用した場合には、服用後の安定ヨウ素剤による影響の観察などが要になりますので、医師や薬剤師、あるいは所定の相談窓口まで相談ください。
安定ヨウ素剤の副作用にはどのようなものがありますか?

安定ヨウ素剤は、緊急時に服用するものですが、副作用の可能性があることを理解してください。
副作用として、一般的な過敏症(発疹など)、消化器系(悪心・嘔吐、胃痛、下痢、口腔・咽喉の灼熱感、金属味覚、歯痛、歯肉痛、血便(消化管出血)など)、その他(甲状腺機能低下症、頭痛、息切れ、かぜ症状、不規則性心拍、皮疹、原因不明の発熱、首・咽喉の腫脹など)の症状が報告されています。

安定ヨウ素剤はどのぐらい服用するのですか?

3歳未満はゼリー状剤を1本、3歳以上13歳未満は安定ヨウ素剤1錠、13歳以上は安定ヨウ素剤2錠を経口服用してください。

安定ヨウ素剤の服用によって副作用が現れた時はどうすればよいですか?

安定ヨウ素剤を服用し、Q10に書かれているような症状が現れた場合には、速やかに近くの医師に相談してください。その際、症状とともに、いつ、どれだけの量の安定ヨウ素剤を服用したかについてもご説明ください。

安定ヨウ素剤は繰り返して服用することができますか?

安定ヨウ素剤の服用回数は原則1回としています。
ただし、再度の服用がやむを得ないと国(原子力規制委員会)が判断して、国または県・市村からの指示があった場合にのみ、24時間の間隔を空けて服用することとなっています。

安定ヨウ素剤はどうしたら入手できますか?

発電所からおおむね5km以内にお住まいの方々は国または県・市村が開催する説明会に参加して、医師の説明内容を十分理解していただく必要があります。説明内容をご確認いただき、また、いくつかのご質問にお答えいただいた後で、安定ヨウ素剤をお渡しします。その際、受領書に署名していただきます。
歩行困難である等のやむを得ない事情により説明が受けられない方については、説明会に参加したご家族等による代理受領が可能です。ただし、代理受領に来られたご家族等は、その依頼をした方に資料を手渡し、説明内容を伝達することをご承知いただいた上で、受領書を記入・提出していただく必要があります。
なお、配布された安定ヨウ素剤は、他人へ譲渡しないでください。
また、転出、死亡等により、安定ヨウ素剤が不要になった場合には、市役所・村役場で転出等の手続きを行う際に市村にお持ちください。
また、3歳未満の乳幼児が3歳に達した場合や、5km以内の地域に転入した等のように新たに安定ヨウ素剤が必要となった場合には、別途ご案内する説明会で安定ヨウ素剤を配布します。

安定ヨウ素剤はどのように保管すればよいですか?

安定ヨウ素剤は直射日光の当たらない、湿気の少ない所に保管してください。
また、温度が高い場所(夏の車中、火元の近くなど)に長期間放置することは避けてください。
さらに、「薬箱のように用途が明確で覚えやすい場所に保管する」、「非常時に貼ず持ち出す非常持出袋に他の災害時用品と一緒に入れる」など、無くさないための工夫をしていただくことも有効です。

安定ヨウ素剤に有効期限はありますか?

安定ヨウ素剤の有効期限は、製造後3年です。このため、県・市村は、有効期限が近くなったら改めて新しい安定ヨウ素剤を配布します。
期限切れや転出等により不要になった安定ヨウ素剤は、市役所・村役場にお持ちください。

その他、様々な医学的疑問に、専門家がお答えします。 その他、様々な医学的疑問に、専門家がお答えします。

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  • 本サービスは、ダイヤル・サービス株式会社および国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所が共同で受託・実施しています。

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